捕鯨船の上で生まれたバスケット

Nantucket Lightship Baskets （ナンタケットライトシップバスケット）について

18世紀初頭の捕鯨船の上で現在のライトシップの原型が出来上がりました。当時の灯りに使われる鯨油を入れる樽の構造から影響を受けて、他にはない底板のあるかごの形が作られます。19世紀になり石油の使用が始まり捕鯨船が無くなると、次はライトシップ（灯台船）の上で作られるようになっていきます。現在はナンタケット島やケープコッドの辺りの工芸品のバスケットです。

ライトシップバスケットは船の上で送る相手を思い時間をかけて丁寧に作られるバスケットです。起源は船旅の間（長いときは3年ほど）会うことのできない家族や恋人へのプレゼントでした。その為、工程が細かくとても美しい仕上がりになっています。丁寧な作りから、アメリカでは正式な式典で持つことも許されています。時間と共に変化する籐の色合いがとても美しく、ナンタケット島では百年以上、修理をしながら子や孫に受け継いで使われています。